平成28年(2016年)大峯山入峯修行の記録
平成28年瑞光院大峯入峯修行は9月7日(水)~8日(木)、今年も1泊2日の日程で行われ、付近の聖地巡拝と山上ヶ岳登拝を行いました。山上ヶ岳を目指した先達や住職も含めた男性9名に、洞川の龍泉寺にお参りを希望されていた女性1名が参加。
そのうち男性1名は、所用のため夜に宿で合流することになりました。
台風13号が九州から四国沖へと進む中、今年も悪天候が予想されました。
このページでは、二日間に及ぶ参拝と登拝のようすを写真でたどります。
掲載した写真のほとんどは、先達として私たちを導いてくださった高木英舟師が撮影されたものです。道案内から拝観説明、登山の安全、参加者の健康などすべてを気遣いながらも、雨中登山をものともせずたくさんの写真を撮っていただきました。
あらためて先達に感謝を捧げます。
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第1日目 9月7日(水)
初日は、全員近鉄「下市口」駅に集合。車に分乗し、まずは昼食を摂るために予定していたレストランに向かいましたが、行くところことごとく裏切られ、結局洞川温泉の食堂でいただきました。
その後、屈指のパワースポットである天河大弁財天社へ参拝。
続いて弁財天社のすぐ近く、弘法大師御作の「あゆみ不動尊」が祀られている来迎院に参拝。
弘法大師が、紫流滝の上流、仏棚と呼ばれる岩穴にこもって修行し、阿弥陀如来、不動明王、地蔵尊の三体の仏像を刻んだと伝えられ、この三体に「いずこなりとも好きな所へ行かれたらよい」と言うと、不動明王は坪内のほうに歩いて行かれ、来迎院の「あゆみ不動尊」として祀られたと伝わっています。
その後車を走らせて、栃尾観音堂へお参りしました。円空上人が刻まれた仏像四体(聖観音、弁財天、金剛童子、護法神)がお祀りされています。
お堂を管理されているおじさんが、わざわざ御厨子の扉を開けてくださり、間近に直接お参りすることができました。これも、高木先達のおかげです。
栃尾観音堂の前に茶店がありました。高木先達が接待でコーヒーをご馳走してくださいました。
ほんとうに有り難いことです。
夕方宿舎に入り、洞川の旅館街に出かけ、高木先達は洞川温泉のマスコットキャラクター「オズくん」と遭遇。
役行者をこよなく愛し崇拝されている先達。嬉しそうなお顔で「オズくん」とツーショット。
なかなか喜びのさめない先達。オズくんの幟ともツーショット。
少しうしろから見つめる松尾住職!
洞川の龍泉寺で、身を清めるための水行。9月というのに水は身を切るような冷たさです。全身に力がみなぎっているのをご覧ください。
遅れて合流した1名は、翌日の早朝、未だ夜が明けぬころに、ちゃんと水行をしました。
宿は「にしぎ」さん。お風呂で身体を暖めてから美味しいお食事。珍しいあまごやニジマスのお造りなどを味わい、和気藹々とした歓談に話ははずむ。
第2日目 9月8日(木)
いよいよ登拝の朝、台風13号は温帯低気圧にかわり、ご覧のような青空が広がっていました。私たちの願いが叶い、好天のもと、お山が迎えてくださる。
かと思えた・・・。
期待に胸を膨らませ、準備運動に余念がないメンバーたち。大橋茶屋駐車場にて。
登山口にある遙拝社にて、山上が岳山頂を遙拝。雨上がりでしたので、山容は拝めませんでしたが、皆の安全を祈りました。
女人結界門での勤行。ここからは聖域です。お山に入らせていただくための大切なお勤めです。
法螺貝の音も高らかに…。
一汗かいたころ、最初の休憩所は一本松茶屋です。束の間ですがホッとするひとときに、水分や塩分補給をおこないました。
一歩一歩、山道をすすむメンバーたちの様子を、高木先達のカメラは逃しません。ご自分もしんどいでしょうに、記念になるからと一生懸命に撮ってくれるのです。ありがたや!
こんなアングルで撮れるのは、そうとうな猿腕の持ち主であることの証左です。
自他共にカメラ小僧とみとめる先達は、反対側の手でも猿腕撮影をしてくれています。
いよいよ洞辻茶屋まで来ました。ここまでは日差しがありました。
これから坂道はゆるやかになりますが、本格的な行場が待ち構えています。。
洞辻茶屋を出るころには、にわかに天候がかわり雨模様となりました。山の天気は変わりやすいのです。
鐘掛岩の展望台にて、みんな合羽姿の記念撮影です。昨年に続き雨のため、安全を最優先にして、全て行場のトライは中止しました。
このあと雷鳴がひどくなり、一時安全そうな場所に退避して雷をやり過ごしました。くわばらくわばら。怖かったぁ~。
写真はいきなり大峯山寺へジャンプしますが、ゴロゴロピカピカで写真どころではなかったのです。
でもやっと大峯山寺へたどりつき参拝を終え、金剛杖の焼印や御朱印などをいただき、笑顔で写真を撮ることができました。
役行者が蔵王権現を祈りだしたと言われる「湧出岩」へ参拝。
このお二人は、今年の新客さんです。念願達成おめでとうございます!
「湧出岩」にて、高木先達と松尾住職のツーショット。この人たちを「タコ兄弟」と呼ぶ人がいます。まったく最強のコンビです。
山頂近くにある「日本岩」を目指してお花畑を歩きます。
今年も「日本岩」のようすはご覧のとおりでした。晴れていれば素晴らしい光景が見渡せるのですが・・・。
そして下山。帰り道でも先達の猿腕撮影は続けられるのでした。みんなを喜ばせるためなら、決して力を惜しまない人です。
これは雨降りならではのことです。「オオダイガハラサンショウウオ」がいました。メチャメチャ可愛い!
道にいたら踏まれるかも知れないから、どうか安全なところに行ってください。
全員無事に下山して、女人結界門へ帰り着きました。
みんな安堵と誇らしげな表情です。めでたしめでたし。
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